ehon-labo’s blog  本の小部屋にようこそ libro favorito

絵本の持つ言葉の力、絵の力は、 深く、広く、温かく、優しく、楽しく未来への希望へとつなげる 言葉の世界.。絵本は、広い未知なる宇宙です。

Life ライフ

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作:くすのきしげのり

絵:松本春野

瑞雲舎

 

 

 Life、人生。

人それぞれの人生がありますね。
人それぞれの日々、移り変わり。
季節、年月、その時の変化を、温かく見守っているお店のお話です。

 

町外れの小さなお店「Life」。
お店ですが、何かを売っているお店ではありません。

 

「Life」を覗いて、
欲しいものがあれば持ち帰り、
誰かに使ってもらいたいものを、おいていく。
カードに、お手紙を添えて・・・。

 

ある木枯らしの寒い日、
「 Life」に、おばあさんがきました。

おじいさんが亡くなり、
花を育てる元気も、
生きる元気もなくしていました。 

 

おじいさんの写真を入れる
写真立てを見つけたおばあさんは、

代わりに、
持ってきた小さな袋を置きました。

毎年、花を咲かせていた
おじいさんが遺した花の種。

 

「花を育てることが大好きだった、おじいさんが用意していた、

春に咲く花の種です」

メッセージカードに書き添えた言葉です。
そして、棚いっぱいに、種の袋を並べました。

 

冬の間、小さなお店「Life」には、
少年や若い夫婦や、女の子や二人連れなど
何かをおいて、何かを持ってかえります。


春になり、
「Life」には、いつものように
誰かが何かをおいていき、何かを持ってかえります。


その何かは、誰かから誰かに届く温かな繋がりのよう・・


見えるものも
見えないもの

生きることは、
誰かと誰かに
手渡すモノ、コト・・・

見えないけれど
温かな繋がりに支えられている

そんな風に、ほんわり感じます。

 

種が色とりどりの花を咲かせる
芽吹きの春のメロディが聴こえてきますよ。

町外れの小さなお店
「Life」は、今日もきっとお店に来る誰かを
そっと見守っていることでしょう。

ページを開いてみてください。

あなたは、
「Life」のようなお店があったら

何をおいて、
何を持っていくでしょう。