エルマー少年とりゅうのお話
エルマーとりゅうの冒険物語です。
エルマーとりゅうの冒険物語です。
『エルマーのぼうけん』
『エルマーとりゅう』
『エルマーと16ぴきのりゅう』
ルース・スタイルス・ガネット:作
ルース・クリスマン・ガネット:絵
わたなべ しげお:訳
子どもの本研究会 編集
福音館
りゅうの姿を見てください。
↓
りゅうの家族全員が同じのは・・
金色の羽。
足の先と爪は赤色。
でも、体の色は違う。
お父さんの体の色は、そらいろ。
お母さんは、黄色。
6人の女姉妹は、みんな緑色だけれど、
黄緑から青緑まである。
男の兄弟は、みんな空色と黄色。
でも、太い縞、細い縞、縦縞で
一人は、空色の上に黄色の水玉模様。
もう一人は、黄色の上に空色の水玉模様。
それから、
一人は、頭と体と足が一本黄色で
他の足が3本と、尻尾が空色。
一人は、
鳥の卵みたいに
空色と黄色のぽちぽちが混ざり合っているし
一人は、
空色と黄色のブチ。
これを聞いたエルマー少年は
「うわあ、すごい!
みんな並べば、イースターのお祭りの行列みたい!」と。
これだけでも聞いて想像したら、
どんなお話がワクワクです。
それが、実は冒険物語と聞けば
なおさらワクワクです。
りゅうは、日本では神聖なものとして
例えば、
龍神様を祀ってある神社が日本各地に数多く点在し、
ふすま絵や掛け軸や天井絵にも描かれています。
エルマーのお話は、アメリカ、ニューヨークで生まれた
Ruse Stiles Ganett(ルース・スタイルス・ガネット)
化学者でありのちに児童文学者となり第1作目の作品。
絵は、
Ruth Chrisman Ganett(ルース・クリスマン・ガネット)
この本の著者の母親で、現代アメリカの有名な挿絵画家。
りゅうは、色々な国に伝説が残っている幻の生きもの。
恐ろしいというよりやはり神聖なものを漂わせている。
この本で描かれているりゅうも
優しく、愛らしく、賢明で人畜無害。
それをいいことに、
便利に使おうとするずるい考えや
珍しいからと人間が
見世物として利用する側に描かれている。
それにしても窮地ににあるりゅうを助けるエルマー 少年の
勇気と知恵。
難問を乗り越える様は痛快。
りゅうとエルマー 少年の橋渡し役に
年老いた猫の役割も大きい。
この本を楽しんだ子どもたち、
冒険に出かける時の
リュックにに入れる持ち物は
なぜか、
大人になっても気になる必須アイテムとして
深層に残る小物になると思う。
それが必要なの?
と、思わず問いたくなるものばかり。
大人になると決まった必要なものは
これと限定しまいがち。
子どもの文学の持つ魅力がその辺にあると
いつも楽しんでいる。