ehon-labo’s blog  本の小部屋にようこそ libro favorito

絵本の持つ言葉の力、絵の力は、 深く、広く、温かく、優しく、楽しく未来への希望へとつなげる 言葉の世界.。絵本は、広い未知なる宇宙です。

言葉の魅力 (擬声語や擬態語)

 

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言葉の魅力 (擬声語や擬態語)


日本語には、たくさんの擬態語、擬声語があります。

「ぽちゃん」「ガリガリ」「じゃあじゃあ」
「ぎらぎら」「つんつん」「しんしん」・・・、
あげたら、きりがありません。

おまけに言葉が、
新たに生み出されてもいます。

言葉は、生きているからです。

それらは、
言葉の森を、豊かにしています。

それらは、より
ぴったり、しっかりと情景や状況を伝えるどんぴしゃな言葉。


よちよち歩きのこどもたちにも、
はっきりと分かる不思議な言葉たち、です。

昔話のリズム

 

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↑ Mother Gooseの歌・ロンドン橋落ちるの絵

 

昔話のリズム


昔話は、
どのおはなしにも、
心地よいリズムが流れています。


リズムは、
お話の世界に楽しく入っていくことができる一つの要素です。


それぞれの民族が
長い年月をかけて作り上げた朗読音楽のように。


それはまた、
どの国にあっても
こども達の最大の娯楽でした。


伝承文化は、
時代や民族の領域を越えて、
同じように未来に手渡されていきます。

魂のみなもとへ  詩と哲学のデュオ

 

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「魂のみなもとへ  詩と哲学のデュオ」   近代出版

 詩  谷川俊太郎
 文  長谷川宏

https://amzn.to/2F3z8dq

 

生きること、
老いること、
死ぬということについて

日々心に留めて考えて過ごしていますか?

しっかりと死を意識して 
はじめて生きることが輝き、

自在に自由に生きることを捉えることができると、
この頃そう感じています。

魂のみなもとを探る旅は、
人生の旅そのものです。

見えない世界にある大切なものに出会いながら
人生の旅路を歩めたらいいなあと思います。

魂のみなもとを探ろ散歩にでかけましょう。

奥深い森へ。
広い宇宙の深淵に。

縄文聖地巡礼

 

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「縄文聖地巡礼」     木楽舎

著者 : 坂本龍一 × 中沢新一

https://amzn.to/2MBQ4fl


楽家坂本龍一氏と人類学者・中沢新一氏のお二人が
縄文というキーワードを軸に三内丸山史跡から始った二人旅の記録です。
今私たちが閉じ込められている世界、
危機に瀕している世界の先に出て行くための、未来への旅。
日本人とは何か?
この列島にすんでいた先人たちのこと、
当時の自然環境、彼らの暮らしのことをしりたい。
それを知らないと、いまの自分が見えてこない気がすると、
坂本龍一氏は9・11の後、親しい友人たちにメールを送ったといいます。
“人間のスタート地点に立って考える“という両氏。
そのお二人の“縄文=未来へ”という旅に同行している気分です。

縄文聖地巡礼2


えほんのふるさと

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「えほんのふるさと」
           谷川俊太郎


せんでできてるえほんのみちを
よりみちしながらあるいていって
いろでできてるひろばにでたら
はじめてのうたがきこえてきたよ

おばあさんがこぐまとおどって
おじいさんがいるかとおよいで
ないているこどもがわらいだす
ここではだれもしなないんだって

あまのがわがせせらぎになって
えほんのもりをながれている
えほんのみちのじゅうじろに
たっていることばのみちしるべ

みぎへいったらちへいせん
ひだりへいったらすいへいせん
とちゅうでわざとまいごになれば
ほんとのじぶんにあえるかも

 

 

********
絵本になぜ惹かれるか・・

 

そんな時この詩を、
声に出して読みます。

 

途中でわざと迷子になれば❣️
本当の自分に会えるかも❣️



この2行に、
どっぷり浸かって
谷川俊太郎の言葉に納得しています。

 

youtubeはこちら


【詩の朗読】『絵本についての詩を読む』#谷川俊太郎の詩を読む#絵本の世界は宇宙#宇宙は物語で満ちている#物語は星の数ほどある#谷川俊太郎#詩人からのメッセージ#わざと迷子になる

武士の娘

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「武士の娘」

 杉本鉞子 著
 大岩美代 訳
 
 
原書は『A Daughter of the Samurai』
杉本鉞子著「A Daughter of the Samurai」
日本人で初めて!
7カ国の翻訳本となった「武士の娘」
 
New York で英語本として出版された。

戊辰戦争当時の
長岡藩家老・稲垣平助の六女である杉本鉞子(えつこ)について。

明治19年に15歳で単身上京し、23歳で結婚のために渡米。
和骨董店を営んでいた夫の死後に
一時は日本に帰国したが、
再び二人の幼い娘達を連れて渡米。

その後、
日本文化について書くライターとなり、
やがてはコロンビア大学の講師にまでなった女性である。

彼女が英語で執筆した
“A Daughter of the Samurai (武士の娘)”は

アメリカでベストセラーとなり、
7ヶ国語に翻訳された。新渡戸稲造の『武士道』同様、

諸外国に武士の精神について広めたこの本は
鉞子の半生を綴ったもので、
当初は雑誌 “Asia”で連載されていたシリーズに加筆した内容。

武士道は古いという風潮が強まっていた明治期においても、
侍の精神を疑うことなく守り続けていた稲垣家で
厳格に育てられた鉞子の物語は、
子々孫々と受け継がれてきた

日本の倫理観、美意識、そして叡智に溢れている。
{引用}

現代に生きる私たちが、忘れてきたものについて
考えるきっかけを与えてくれる一冊の本。

忙しい日々に、
少し立ち止まって
気概を持った生き方に触れてみたい。

さよなら ペンギン

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「さよなら ペンギン」」   東京糸井重里事務所

え:湯村輝彦
文:糸井重里

 


大人になっていくと
そんなことは、ありえない!
ということから、抜けられないことがあります

こどものときは、
どんどん空想のお話しが、
自然にどんどん膨らんでいきました。

膨らんで膨らんで、
しまいには、ぱあ〜んとはじけても

また、どんどん、なんのその。
そのひろがりに遊ぶ名人。

デタラメが、とびきり面白くて
あははと笑いながら、大きくなっていきました。

でも、いつか
やはり大人になっていくと
その大きくなっていった想像の風船が
ぱあ〜んとしぼんで小さくなってしまいます。

屋台で風船売りが懐かしいのは
失なってしまった子どものころに
もどりたいなあとおもうのかもしれません。

ナンセンスがおなかをよじって笑えなくなったら
少し、深呼吸をすることにしています。

海水パンツをはいたペンギンと
一緒に遊べなくなったら
野原を思いっきり走ってみようかしら。



ムギと王さま

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『ムギと王さま』 「ファージョンの作品集」  岩波少年文庫

エリーナファージョン  作

エドワード・アーディゾーニ  絵

https://amzn.to/2QvSJZc

 

 

「ファージョンの作品集」の第3巻『ムギの王さま』のもとの題は
「ほんの小べや」"The Little Bookroom"

 

これは、70歳を過ぎた作者エリナー・ファージョンが
それまでに書いた子供のお話のうちから、
27編を自選して編んだ記念すべき本です。

と、
訳者・石井桃子さんの言葉です。

この本の中には、
編纂されているお話は多様で

子どもの現実的な生活をもといにしたもの
風刺を交えたこっけいなもの
昔話的なもの
などなど

多角的な、
多視点から驚くほどの世界を書き表しています。

カーネギー賞
アンデルセン
レジナメダル(子供の本に尽くしてきた労いのメダル)
など多くの賞があたえられました。

石井桃子さんが
最初に『ムギの王さま』を岩波文庫の一冊として
11編を訳したのが、1959年です。

次に
「岩波少年少女全集」として9編を加え
「ファージョン作品集」の一冊となって
初めて27編全部を収められました。

不思議な美しさを持つ
『パニュキス』を最後に入れることができて、 

責任を果たしたと
訳者・石井桃子さんは述べています。

 
一人の人間を愛し
その人の作品を愛し
その作品を評価しながら、

自分の作品を厳しく見つめながら
大人として成長したと
ファージョンの作品を
愛する訳者は分析されました。


イギリスの若い芸術家たちが、
田園で慎ましく暮らしながら
自然の中を歩き回り
豊かな心の交流に身を置いた様子が
垣間見られる世界です。

 
このブログの小タイトルは、
この広場に遊びたい思いから、お借りしてつけました。

児童文学の扉を開ける楽しみを
あたえてくれたファージョンです。

アンディとライオン

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『アンディとライオン』   福音舘書店


 文・絵   ジェームズ・ドーハーティ    
 訳     村岡はなこ

https://amzn.to/37li8LS

 


ニューヨーク図書館の玄関前に
一対のライオンの像があります。

そのライオン像を見ると、
この本を思い出します。

本を読むことが
三度のごはんより大好きなアンディは
いつも図書館に行きます。

借りてきた本はライオンのお話の本でした。

ニューヨーク図書館に行ったら、
ライオン像を見てください。

でもその前に、
生きいきと描かれた

「アンディとらいおん」を楽しんで❣️

飛ぶ教室

 

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飛ぶ教室 』     岩波書店

 エーリヒ・ケストナー  作
 高橋健二        訳

https://amzn.to/2SCzGij

 


自由と平和をとても大切にした
ケストナーの自叙伝的な小説です。

といっても、
こども時代の寄宿舎生活を舞台にした、
こどもたちと、

かつて、
こどもだった大人に向けて書かれたものです。

ちょうど、
クリスマスの頃のお話ですが、

あたたかい思いやりと、知恵と、勇気にあふれ、
まわりの人との深い心の結びつきが、

人を育むことになることを、

丁寧に伝えてくれます。

「こどもの涙は、決して大人の涙より小さいものではありません」と、

ケストナー
メッセージを投げかけています。